神経症にかかりやすいと言われる性格

人の性格

神経症にかかりやすい性格というと、一般的にイメージのよくない性格のようですが、
神経症は、その性格の短所の部分が大きく現れた時に発症するものです。

性格には必ず長所があり、
その部分を大きくして、発症を制御することができます。
一般に神経症を発症しやすいといわれている性格について、
分類して、対処法を考えてみました。

① 神経質な人

情緒的に不安定で少しのことにも過敏に反応して細かいことまで気に病む心配性の人。

自分の体に少しでも異常なところが見つかると、
大きな病気にかかっているんじゃないだろうかと、必要以上に気にする。

そのくらいにしておけばいいですよと言われたことも、
自分が納得いくまで行うとか、必要以上に周りを気にして、完璧にやろうとする人です。

このように言えば悪い性格のようですが、
心配するということは、病気なども早期に発見できるということだし、
与えられたり、頼まれたことは、最後まで丁寧にやりきるし、
周りを気にするということは、言いかえれば、気遣いができるということになります。

神経質な人は、過信にならない程度に、自分に自信を持ち、人の意見を聞き入れて、
没頭しすぎず、たまには羽目を外してリフレッシュするとうまくいきます。

② 繊細な人

いろいろなことに対して細かくて、感情や感覚が敏感で、それを感じやすい人。

とにかく心配症で気が小さい、物事がなかなか先に進められない。
人に言われたことを、深く考えすぎたり、悪いようにしか解釈しないとか、ネガティブ。

繊細ということは、細かいところにまでよく気が利く、気が付くということで、
それを要求される仕事には適任者だと思います。
傷つきやすく、回復に時間がかかる性格なので、単独で黙々とする作業などに向いています。

⓷ 潔癖症の人

清潔な状態が好きだからと、掃除などを丁寧に率先してやるのは綺麗好き。
その域を超えて、他人にまでそれを求めたり、極度に不潔なものを嫌う人。

職場などで、整理整頓がうまいだけなら誰もがありがたいと思いますが、
潔癖主義の人は、自分のことしか信用しません。
人が整理整頓したところをやり直したり、必要のないところにこだわったりします。

几帳面と言えば聞こえはいいですが、とにかく病的に綺麗好き!
他人が何と言おうと自分がすべてのところがあります。

完璧でありたい、こだわる、途中でやめることができないということから、
単独で自分でコントロールできるような職場があればいいのですが・・・・

ひどくなると、公共の物に触れないなど、人と接することすら苦痛になるので、
少しづつでも、断ち切る、あきらめるという努力が必要となります。
また、人に任せる、信頼する、協調するということを少しづつでも取り組むことが、
改善する近道です。

④ 頑固な人

自分がすることはすべて正しいと思っていて、プライドが人の何倍も高い人です。

頑固親父って、昔はどこにでもいました。
ダメだって言えば言うほど、意固地になって自分を貫く。
間違ってようが、みんなが反対しようが聞き入れません。
家庭内だけならまだ許せるでしょうが、仕事場などでのそういう行為は、誰も歓迎しません。

誰が何と言おうと自分が正しい、たとえ間違いに気づいたとしても、
何のプライドがそうさせるのか、考えを変えない。

他者を認めると自分が負けだと思ってしまうのでしょう。

会社ではこういう人を重要なポストにおいてはいけません。

たまには自分の弱さを見せてもいいじゃないですか。
人の意見を聞いて、自分の過ちを素直に認めてください。
頑固だけに、一度取り組んだ仕事には諦めないで成し遂げていける人です。

⑤ 自己中心的な人

とにかく物事を自分中心に考える人で、育ってきた環境が大きく影響します。
厳しくされすぎて、何でもダメダメと言われてきたり、
自分の存在を認められず無視されて育ってきたり、
逆に甘やかされすぎて何でも自分の思い通りになった環境で育ってきた人です。
また人に裏切られた人もそうです。

自分が損をすることが嫌で、自分の思い通りに行動したい人で自分に甘い人。
何か満たされない欲求があるのでしょう。

会社などでも思い通りにならないと、すぐに不機嫌になり、
対象となる人を無視したり、仕事にも影響が出ます。

それでも、とにかく自分優先、他人はどうでもいい、自分が一番。
人を利用してでも自分のためにということですから、これでは人が寄り付かないです。
自分に利益のある人には、いい顔をする。

絶対に関わりたくない人ですが、こんな人が上司だったら最悪です。

この性格は、長い間に形成されたことがほとんどで、
本人のよほどの改心する覚悟がない限り修正が難しいと思います。

改善が期待できるとしたら、自分ではどうすることもできないような困難に直面して、
今までの自分を素直に反省できた時以外にないでしょう。

⑥ 感情的な人

頭で考えて行動するのではなく、その時々の自分の感情で行動する人で、
自分の考えが正しいと思い込んでいて、相手の立場になって物事を考えられない人です。

自分の感情の赴くまま。
他人が自分と考え方が違うと腹を立てる、イライラする、
自分を否定されることが一番嫌いで、絶対に、他人の立場で物事が考えられない人です。

ただ感情的な人には悪気がない場合もあり、他人にはわかりやすい性格と言われます。

感情的な人は、気持ちがたえず変化しているので、コントロールは難しいですが、
行動力があり、熱心で、情熱的です。

人の意見を聞き入れて、情熱的に行動できた時、感情の維持ができた時には、
才能を発揮できる性格です。
自分を俯瞰するようになり、心にゆとりを持つことが改善の近道です。

⑦ 依存心の強い人

一番に自分のことを気にしてもらいたい人で、他人の迷惑など考えず、
自分の気持ちを満足させるために人に甘える人、精神的に自立できていない人です。
悪い意味で、一人では生きていけない人。

カマッてちゃんです。
実際は気が弱く、少しのことで傷つき、心が弱い人、自分を認めてほしい人です。

自分が苦手な場所や、場面に置かれたとき、落ち込んで、忍耐力も判断力もなく、
やる気が出せない打たれ弱い性格です。
だからこそ自分を大切にしてくれる人、助けてくれる人を異常に求めることになります。

人にだけではなく、お酒や薬・ギャンブルに依存する場合は、
依存症で、本人の気が付かないうちに深みにはまっている場合もあります。

改善するには、弱い自分と向き合い、自分に自信を持ち、
物事の判断を自分でする癖をつけることです。
何か、没頭できる趣味を持ったり、今と違う環境に身を置くというのもお勧めします。

⑧ 気の弱い人

よく言えば優しいとも言えますが、無理な頼みごとをされても断れない人です。
優柔不断で、自分に自信がなく、他人をすごく気にして意見が言えないような人です。

依存心の強い人と似たようなところもありますが、
優柔不断であるということが一番で、悪意も悪気も全くありません。

経験を重ねていって、自分に自信をつけていくことが一番の改善策です。
何か資格を取り、自分の意見を発言できる場を作っていくという方法もお勧めです。

以上が、一般的に神経症にかかりやすいと言われている性格ですが、
必ずしもこれだけに限定されるものでもありませんし、
神経症は性格だけが原因で発症するものでもありません。

これらの性格に、何か外的要因が加わった時、
その性格の短所の部分が、あってはならないなどという感情が大きくなり、
それを取り除こうとしたときに神経症として発症するものです。

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